2012年3月13日火曜日

三国志に出てくる孔明についてです。 三国志の他のキャラは張飛翼徳は「張飛」、関...

三国志に出てくる孔明についてです。

三国志の他のキャラは張飛翼徳は「張飛」、関羽雲長は「関羽」と呼ばれるのに

諸葛亮孔明は「孔明」と字で呼ばれますよね?なぜですか?







孔明のライバルとなる司馬懿も仲達と字で表記される事が多く、一文字

ずつの古代中国の姓名を考えると姓二文字の人は字の方が確かに語呂

がいいということもありますが、古代中国では君子や家長以外の人は名前

で呼ぶのを避け、字で呼び合うのが礼儀とされました。つまり字で呼ばれる

のは同志的間柄でもある程度の敬意が伴っていたようです。



三国志から少し下りますが西晋時代に陸遜の孫の陸機に盧志(玄徳の師匠

盧植の曾孫)は失礼を承知でわざと陸遜、陸抗を諱で呼び間柄を尋ねると、

陸機は、「卿の盧毓、盧珽のようなものだ」と言い返したという逸話があり、

盧志はこの時のことを逆恨みし、後に陸機を追い落とすのですが、話相手の

父や祖父を名で言うのは大変無礼だったそうです。



三国志演義は前半は劉備が、そして劉備死後の後半は諸葛亮が主役で

NHK人形劇三国志や横山光輝の漫画・三国志では二人は玄徳・孔明

という表記が多く、私は彼らを字から覚えました。今から考えるとこの二人は

尊敬の対象となる主人公であることからも敬意をこめて字で表記したのでは

と思います。








作者がそう描いてるからでしょう。



実際には、劉備あたりは益徳、雲長と呼んでるでしょうし、

趙雲その他の武将らは関将軍的な呼び方をしてるんじゃないですかね?







諸葛亮だと字数が多くて面倒だからだと思います。

孔明のほうが馴染めるし、なんとなくカッコイイですし。







中国人の正しい名前の呼び方があまり知られていないから。



本来であれば、「張-翼徳」「関-雲長」「劉-玄徳」「諸葛-孔明」(姓字)、または「張-飛」「関-羽」「劉-備」「諸葛-亮」(姓諱)としか呼ばれません。

名乗るときは「姓は張、名は飛。字が翼徳と申します」とかなんとかいうわけです。ちなみに諱は「いみな」と呼んで「忌み名」の事。気軽に呼ぶことを忌むべき名、という意味です。ですから普段使いは「字」を使います。



「張飛翼徳」という呼び方自体が間違いです。日本では一字姓、一字名が少なくなじまないので、「張-飛」などの呼び方に違和感があるわけです。日本で武将といえば「織田-信長」みたいな二文字姓二文字名ですから、中国の氏名も「姓と諱をくっつけて苗字のように呼んで、おまけに字を謚の様にする」のです。

すると「張飛」が名字みたいに、「翼徳」が名前みたいで呼びやすい、と。







「しょかつりょう」と呼ぶより「こうめい」と呼んだほうがゴロがいいからだと思います。ついでに名前が漢字二文字の人物が多いので表記も漢字二文字の方がバランスがいいと思ったんでしょうね。吉川英治さんあたりが・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿