三国志検定1級の問題
『三国志演義』の文学としての特徴を『西遊記』と比較しながら論ぜよ。(文学)
民間系信仰の最高位英雄関羽と孫悟空の接近について
一見、両文学作品において鮮やかに活写される個別の英雄物語とも思えるが
両者は「八仙東遊記」という神魔小説において
お互いに神として対決することになっている。
ここでは関羽が孫悟空に敗れる事になっているが、後世では関羽は神の帝
すなわち帝号を持つ関帝となり上級神となって数多くの神を統括する存在となり
民間信仰系の最高神である玉皇上帝の側近となる。
一方の孫悟空もまた、玉皇上帝とは西遊記の物語の中でいざこざを起す間柄であり
天界で大暴れした後、西天取教の旅を果たし
斉天大聖という名で上級神の仲間入りを果たす。
関帝、斉天大聖は玉皇上帝という最高神を繋がりにし
それぞれが三国志演義、西遊記という物語の中で高位の神に上がる際の
修行期間として互いに人間として妖魔として一定の生を終え、その後
神となり、お互いの武神としての力量を図り終えた後
道教パンテオンの1柱となったと推察する。
八仙東遊記の時間軸は孫悟空が西天取経を終えた後の話であり
関羽とっては唐代における元帥神の時代でもある。
あくまでも文学作品内での時間軸ではあるが、両者の顔合わせ的作品としては
とても面白い時間設定にしてあるとも思える。
現代において関帝、斉天大聖がお互い絶大な人気を誇る神として
君臨してる現実を考えると、なかなかに深い設定かもしれない。
以上の事柄を持って
三国志演義、西遊記は文学としての特徴を比較するとするならば
両作品に置いて高位の神に上がる存在である
関羽、孫悟空の修行時代として玉皇上帝が与えた一定の修行期間と
個人的な見解として答えを出してみた。
そして、両者は八仙東遊記において合間見える事となり
その後は、道教の高位神となる。
三国志演義と西遊記は関羽、孫悟空という二大英雄においては
まだまだ長い旅の途中であると。
こんな感じで如何でしょうかね?
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